漫田久子の備忘録

日常、競馬など

「にわか競馬ファン」が害悪な理由

ちょっと前にパドック屋さんとかいう馬鹿がウマジョに向けて「現役時代を知らないにわかの分際でスペシャルウィークが死んで悲しんでんじゃねーよwww目薬www小娘www」的なツイートをして炎上しました。今回はそれをテーマにしようと思います。

 

パドック屋さんというおじさんはけっこう前から、「学生時代友達がいなかったおじさんが、Twitterでちょっと人気になって調子乗った結果くそつまらんネタツイートをしてすべりまくり痛キャラの妖怪と化してる」ということで有名で、僕もこのおじさんを煽りまくった結果ブロックされています。炎上するのも時間の問題だったんでまあするべくして起きた炎上かなと思います。

 

僕は正直その炎上の内容についてはどうでも良くて、題名の通り「にわか競馬ファン」が害悪な理由について考えていこうと思います。というのも僕自身、何についてもにわかファン的な人種が嫌いで、ちょっとパドック屋おじさんが言ってる意味もわかる気がしてならないのです。ただ「漫田もか、炎上させたろwww」的な感じになるのは勘弁というかちょっと誤解があって、ある条件さえクリアしてれば僕はそういった人たちに対して何1つ嫌悪感を持ちません。

 

その条件とは「ちゃんとその対象が好きかどうか」です。ファンなら好きと思いがちですけど実はそうでもなくて、「みんなが見てるから」「周りがやってるから」などという理由で興味を持つミーハーは、会話してると別にそこまで好きじゃないという本音が見え隠れすることが多いんですよね。競馬場でウェイウェイしてる大学生グループとかがわかりやすい事例でしょうか。彼らからはギャンブルをしてる俺かっけーみたいな幼さを感じてなりませんし、それ以上でもそれ以下でもない存在に思えます。

 

ここからは更に一歩進んだ話になりますが、本当の意味で競馬が好きなら他のファンへの配慮が行動に表れると思っています。1人でも多く席に座れるように無駄な席取りはしないとか、変な騒ぎ方をしないとか、ルールを破った振る舞いをしないとか。要するにしきたりとか嗜み方を考慮した行動ができないやつはファンではないのです。例えばグルメ通の人たちはテーブルマナーとかお店でのマナーを熟知していて、一流の飲食店はそういう人たちを選んで店に入れますよね?一見様お断りのお店なんかがまさにそれですが、つまりは他の客に迷惑をかけないように、他の客がしっかり楽しめるようにその空間を一緒に作れる人を選抜するシステムです。これって競馬でも同じことを言えると思います。

 

競馬が好きな人はそのことをもっと深く知りたいという意欲に満ち溢れていると思います。そういう人たちは、知識を深める過程の中で多くのことを吸収すると思うし、そこでマナーとか配慮するべき点を身に着けていくと思うんですよね。だから競馬歴が浅いとか知識がないからとかでにわか認定するのは違うんじゃないかと。結局その物事に対する情熱の傾け方で決まってくるのです。今までいろいろ考えに変化がありましたが、これが現時点での僕が考えるにわか論です。

 

じゃあ今回の炎上騒ぎはどうなのか。結論から言うとあのウマジョはにわかじゃないと思います。ウマジョは声優らしくて、役作りのために実際にスペシャルウィークに会いに行き、かなり感情移入していたようです。情熱に溢れていますよね。それを小娘呼ばわりしたおじさんが100%悪いですし殺害予告されてもしょうがないですね残念。お前が害悪だおっさん。

 

この手の批判はこれから太客になるポテンシャルを秘めているファンを離してしまう可能性がありますし、かなり害悪ですよね。JRAは営業妨害で訴えていいんじゃないですか。

「うまカメ」とかいうやつが競馬場でウマジョを盗撮してた件について

うまカメとかいう自称「私は馬の美しい姿を撮るために競馬場に来てるピュアな競馬ファンです」系バカが、競馬場でウマジョを盗撮したとしてTwitterで炎上しています。「この事件おもしろすぎワロタwww」ということで関連ツイートを追ってたら、僕のことをフォローしてくれているウマジョが被害者だったようなので、他人事とは思えず言及しようと思います。まあ盗撮はただの犯罪なのでそこをあえて自分が糾弾しようとは思わないので、別な視点から切り込みます。

 

まず年間回収率プラスの天才馬券師である私からすると、競馬場に金銭欲以外の欲求を持ち込んでるやつは論外なんですよね。僕は現地に参戦するときは必ず早朝マスターベーションを敢行します。そもそも競馬場に行く時点で煩悩にまみれた人間なので、無駄な煩悩は持ち込まないのが鉄則。大学時代はほぼ毎週競馬場に行ってたので、必ずマスターベーション徹マン(夜通しセックス)で性欲を解消していました。性欲なんてそれだけで解消できますからね。現地で性欲と言う雑念に悩まされて気が散り金銭的に逝くよりは、事前に性欲を解消しイく方が遥かに作業効率がいいわけです。あとは食欲。朝ごはんは必ず食べます。脳が働きますし、食欲で気が散る心配がないですからね。競馬場でプロフェッショナルであるには、この原則を当たり前のようにクリアすることが必要です。

 

それに比べてうまカメ。競馬場でウマジョを盗撮し、それをズリネタにして性欲を解消していたなんてとんでもないやつですよ。そもそも競馬場で一眼レフ構えてるやつは信用してないですからね。馬券購入者というクズの肩書を合理化するために、「自分は馬券ファンではなく競馬写真ファン」とかいう苦しい言い訳をするバカか、うまカメみたいにウマジョや可愛い芸能人を盗撮してズリネタにする変態が9割。さすがに京都競馬場飯島直子似の美人お姉さんの谷間を見たときはオカズにしてしまったけどそんなの不可抗力ですからね。一緒にしないでいただきたい(キリッ

 

あと言っときたいのが、馬券上級者にアイドルファンやAV女優ファンが多いのも因果関係ありますよ。みんなそういうとこで程よく性欲を発散してますから。そして無駄な煩悩を持ち込まない。できる人は自然にそういうことができてるわけですね。

 

まあここまでは前座で真面目に書いていきますけど、僕はこの事件かなり由々しき案件だと思いますよ。普段ウマジョを馬鹿にした発言が多い僕ですが、実際女性ファンが増えているのは競馬界にとって良い傾向だと感じてます。「漫田久子氏ね」「漫田偉そうにうぜえな」「つまんねえお前」「未成年の僕らをいじめるな!」などと理不尽な批判を受け、よくわからない雑魚アンチからブロックされてますが、パフォーマンスの部分も大きくて本音ではそんなこと思ってないということも実際多いです。まあ未成年で親の金で馬券買ってるクズは死んだ方が良いというのは一貫してますが。そうした中でも女性ファンが増えてるのは良いことだと思うというのは隠された本音です。しかしこのような事件があるとやはり女性ファンは来なくなります。そもそも男9割の鉄火場ですし、女性ファンが溶け込みやすいようにUMAJOスポットなるものをJRAは企画したわけですが、そうした努力も水の泡ですよね。漫田激おこぷんぷん丸です。

 

競馬場、多種多様な楽しみ方があって良いと思いますけど、鉄火場という本質を忘れてはならないんじゃないですか。無理やり合理化していた結末が今回の件につながったのではないかと僕は思います。以上。

中山遠征記(WINS浅草編)

土日を利用して東京に行ってきた。

 

朝5時に目覚ましをセット。予定通り起きるも要領の悪さを露呈し、始発の新幹線30分前に自宅を出発した。これはまずいと多少競歩気味で新幹線の最寄り駅へ向かう。しかし今の岩手は雪・アイスバーンでこの上ない道悪である。思う通りに脚が進まない。5分ほど全力で歩いたが間に合わないと確信しタクシーを探すことにした。

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しかしこういう時に限ってなかなかタクシーは現れないものである。3分ほど歩いたが一向に現れる気配はない。もう始発はダメか…そう諦めかけたその時、前方から1台の空車ランプを点したタクシーが!

 

「に こ に こ タ ク シ ー」

 

にこにこタクシーキターーーーー!全然見たことないタクシー会社だけどこれは神の恵みである。すかさず手を挙げ運ちゃんとアイコンタクト。運ちゃん静かに頷き車を停める。運ちゃん、思った以上ににこにこである。おそらく深夜からの勤務で早朝は疲労のピークだろうがかなりのにこにこでこちらまで笑顔になる。駅まで行くように告げると運ちゃんがにこにこしながら右折レーンと直進レーンを跨ぐように赤信号で停止し、「お客さん、どっち行きましょうか?(笑)」と聞いてくる。いや、それはお前が決めてくれという言葉を飲み込み、右へ進むよう告げる。乗車1分でイライラし始める俺を尻目に空いている道路を快調に飛ばす運ちゃん。日中なら10分はかかる道程を5分で着いてくれた。ありがとう。

 

会計で運ちゃんが「領収書の名前どうします?」と、領収書を切る前提で聞いてくる。いやいやこのラフな格好で出張なわけないやないかーい!とツッコミたくなったが無理もない。多少老けてるとは言え推定23歳ぐらいに見える青年が、まさか始発の東北新幹線に乗り込み上野で下車し銀座線に乗り換え、浅草で下車し浅草寺花やしきを通り過ぎWINSへ向かうなど想像するわけがない。東京到着後の最初の目的地がWINS浅草である。そんなバカな話あるはずがない。会社名で切ってタクシー代浮かせればよかったなという思いに後ろ髪をひかれつつ、しっかり20円のお釣りをいただいてタクシーを降りた。

 

何やかんやで上野に着きそこからの動きはまるで地元民である。一切駅表示を見ることなくスムーズに銀座線に乗り換え。いざ悪魔城へ。

 

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浅草で下車すれば後はいつものルーティンである。出口はあえて雷門から遠い出口を選ぶ。そして某ビールメーカービルの排泄物を模したと言われる金のオブジェを拝み馬券の好成績を祈る。隣には男性器を模したと言われる電波塔が見え気持ちは昂るばかりだ。

 

あとはWINS浅草(以下悪魔城)を目指すだけだが時間は9時。馬券発売開始が9時半なので少々時間がある。こういう時は浅草寺でベンチに腰掛けボーっとするのが良い。予想は前日にしてあるので焦って新聞の馬柱を見る必要もない。心の余裕も馬券で勝ち組になる必須条件だ。今頃汚らしいおっさん共(以下魔物)は東スポなどのしょーもない情報量の紙切れに無駄金を払い、あーだこーだぶつぶつ文句垂れていると思うと少々可哀そうになってくる。この時点で勝負は決まっていると言ってもいい。そう思いながらベンチに腰掛け発売開始時間を待つ浅草寺はなかなか乙である。

 

そもそも私が悪魔城をここまでボロクソ言うのには昨年10月の因縁があるからである。当時私は3連休を利用し毎日王冠を観戦しに東京遠征を敢行した。同い年の競馬仲間である錦織圭似の大阪人と、静岡から来たマックスむらいと共に94年会なる同級会を開催し非常に楽しい一時だった。

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ちなみにマックスむらいが連れてきた1歳年下の風俗狂いも一緒に楽しい一時を楽しんだわけだが、毎日王冠の翌日、マックスむらいと風俗狂いと私で悪魔城を攻め落とすことになった。毎日王冠で◎マカヒキ単勝50kを含む10万負けを記録していた私にとっては負けられない戦いである。並々ならぬ覚悟で悪魔城へ向かった。

 

しかし悪魔城でマックスむらいと風俗狂いと合流した私は散々だった。正午を前に5万負け。東京遠征合算で新卒社会人の手取りと同等の額負けている。当時の私は馬券で非常に潤っていたがさすがに焦る負け方である。というか今冷静になって見直すと負けすぎだ。金銭感覚が狂っている。そんなに私だから普段買わない新馬戦のワイド1点5倍に1万円投資である。頼む頼むと祈るように見つめたレース。結果は的中だった。5万円の払戻である。時すでに遅し感はあるが嬉しくないはずがない。マックスむらいと雄叫びをあげ歓喜に沸いた(風俗狂いはネカフェにJRA公式馬柱をプリントしに行くという謎の奇行をしていたためいなかった)わけだが、そこでいきなり怒声が飛んできた。

「そんな安い馬券を当てて喜んでんじゃねえええ!!!!」

私とマックスむらいは虚を突かれ目が点になる。決して安くはない馬券を当てそんなことを言われるとは思わなかった。まあたしかに馬券下手くそな魔物たちがくそみそにやられているとは知らず配慮が足りなかったかもしれないが、あまりの言い草である。その時私はこの魔物たちに帯封を見せびらかし卒倒させることを決意した。下級民族に選ばれし上級競馬民の格の違いを見せつける。その復讐戦の舞台が始発で向かった悪魔城なのである。

 

悪魔城に向かう私の足取りは軽い。正直まったく負ける気がしない。腹ごしらえに悪魔城向かいのすき家に入ったが相変わらず外国人店員しかいない。実家のような安心感が私を落ち着かせる。そこに汚らしい魔物が入ってきた。メニューを広げ出されたお茶を飲む。お茶を飲み干しメニューを閉じ当たり前のように店を出る。面食らう私と慣れた様子でコップを片付ける店員。これまた実家のような安心感である。そんなほっこりする時を経て悪魔城へ到着した私は、慣れた様子で2階の100円単位売り場に。ここが因縁の場所である。財布から15kを取り出し早速阪神1Rを購入した。

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阪神1Rの1番人気は武豊騎乗のグアン。武幸四郎調教師初出走馬に兄が乗り勝利をもたらす。そんな甘い話があってはならない。ただ他馬との比較で切るわけにはいかなかったので、大外メイショウサンアイを本命にしそこからグアン含む3頭に流す3連単に決めた。メイショウサンアイはダート替わりがすごく合いそう。母父アフリートのディープ産駒というのもなかなかそそられる。かなり自信があった。

しかしレースは大きく期待外れ。内枠3番の浜中俊がスタート直後に落馬しカラ馬がレースをぶち壊す。特にメイショウサンアイは終始絡まれて4コーナー手前で大失速。ついてなさすぎる。結局グアンが勝利し競馬は甘いスポーツだと証明されてしまった。見事なまでの逆神で顔から火が出る恥ずかしさだ。

ちなみに阪神現地ではグアン、武兄弟の勝利が多くの人に祝福され、だいぶ温かい空気だったようだが悪魔城にそんな空気は存在しない。終始「死ね」「失せろ」「邪魔だ」「お前が勝っても意味ないだろ」などカラ馬、グアンに対する罵声が飛び交う。またこれもわびさびだが(違う)、鉄火場とは何なのか深く考えさせられる場所だとしみじみ思う。

 

その後阪神2Rを外した私は悪魔城から退出した。完敗である。花やしきから聞こえる笑い声が、完膚なきまでに叩きのめされた私を魔物たちが笑っているかのように思わせる。最近発掘された「十二階」こと浅草凌雲閣の遺構を見に行ったが、関東大震災で崩れ落ちたその姿はまるで今の私を映し出しているかのようだった。再起を誓いWINS錦糸町へ向かう。(続く)

 

 

仕事帰りにローソン寄ったらATMの前に1万円札が落ちていた話

ブログを書き始める前にオナニーをしようとしたら、DMMアプリの謎改悪アップデートが始まり、購入済み商品が表示されない非常事態が発生した。女性の方にはわからないだろうが、これは我々オナ猿にとって死を意味する。なぜなら「購入済み商品が表示されない=動画が再生されない」からである。私は憤慨して、DMMにクレームを入れ今日のブログもDMM運営への怒りを書き綴ろうと思ったが、近場にあったものでオナニーしたところどうでもよくなったので予定通りの内容でブログを書こうと思う。

 

今日の仕事終わり。木曜日から長期出張なのでその前に散髪しようと床屋に向かった。しかし着いて見ると臨時休業。わざわざ雨の中を歩いてきたのでこのまま真っすぐ帰宅するのも嫌だし、近くのローソンへおやつを買いに行った。お目当てはエッグタルト。ローソンでバイトをしていたときは休憩時間に必ず買って食べていたほど大好物で、この時期しか食べられない限定商品だ。自分と母親の分を1つずつ買い、ついでにLチキの新フレーバーも購入。これで夜ご飯まで大丈夫だ!(夜ご飯までは30分しかない)と店を出ようとしたが、「暇だし船橋でも買おう」と思い立ち、入金のためATMへ向かう。今日は中野省吾さん大活躍かなあなどと妄想し、さあ、今日の軍資金4万円をATMに入れようと財布から取り出したその時。下からなにか視線を感じる。なんだと思いその方向に目を移すと奴がいた。そう、諭吉だ。もちろんネコババなんてする気もないので、「なんか1万円札落ちてましたよー」とパートのおばちゃんに渡す。ありがとねー。これにて一件落着。

 

で済んでしまう話なのだがこれはあくまでも前フリである。

僕の今の馬券のレートと言えば平気で1Rに1万円を使い、3、4万円負けることもざらである。まあそれでも長期的にはプラス収支だしこのスタイルもなかなか良いなと思っているが、馬券を買っている間は1万円の価値が自分の中でインフレしているような金銭感覚の狂った人間であることは疑いようのない事実だ。そんな人間がだ。ATMの前に落ちている1万円札を見たときに条件反射で「あー、1万円札が落ちてる。もったいない。落とした人かわいそうだ」と思ったのである。その時はその感情に対してなにも思わなかったが、Lチキを頬張る帰り道になにか新鮮味を感じてしまった。「自分の中にはまだ1万円をもったいないと思える感覚があるのだ」と。競馬以外の趣味がなく出費がほとんどないため気づかなかったが、思い返すとたしかに競馬以外で平気で1万円札を使う機会はなかなかない気がする。

 

ギャンブルは金銭感覚をおかしくするものだしうまく付き合っていかないといけないのは議論しつくされたことだと思うけど、僕の感覚値で言えば「競馬は競馬でそうやって楽しめればいい、普段の生活を慎ましくすればいい」と割り切ってる人の方が多い気がする。僕も実際そっち派で、他人に迷惑かけないという前提ならそれで問題ないと思う。しかし今日の経験はその考え方すらも間違って見える新鮮さがあった。高レートで大金を得ることだけが競馬ではないと。お金の大事さを考えながらちびちび買う馬券もまた一興。そう思った。

 

ちなみに今日は船橋で4万すりました。

WINS梅田で出会った鬱陶しいおばちゃんの話

ゴールデンウイーク真っただ中の日本列島。行楽日和の日が続き、僕の地元でも県外ナンバーの車が目立つなど、各地で観光客があふれにぎわっているようです。

 

去年までは人生の夏休みと表現しても過言ではない大学生活を過ごしていたので、連休のありがたみなど感じたこともなかったです。特に自分は京都に住んでいたので、どこに行っても人だらけで逆に鬱陶しいぐらいに感じていました(笑)

しかし4月から社会人になってやっとこの休みのありがたみを感じています。有意義に使おうと思っていますが、結局競馬ばかりやって終わるんだろうなあとある意味達観した状態にあるのが現状です。

 

それでまあ去年の今頃なにやってたかなあなんて考えたりしてたんですけど、そういえば就活してました。ちょうど1つ目の内定をもらうかもらわないかぐらいの時期だったと思いますが、その就活のときのエピソードを今回ブログに書こうと思います。

 

当時の僕はスポーツ紙記者を第1志望にしていたので、手当たり次第にスポーツ紙の採用試験を受けていました。

 

その中の1つにスポーツ報知があったわけですが、1次(個人面接)→2次(筆記試験)→3次(集団面接・グループディスカッション)→4次(個人面接)・東京→最終面接・東京と、全部で5回ある試験のうち僕は4次選考まで進んで、3次までは大阪本社のある梅田まで京都から通っていました。その3回すべてで同じ男子就活生と試験時間が被って、待合室などで雑談しているうちにお互い競馬好きで下宿先が近いことがわかりすっかり意気投合。3次のあとにWINS梅田へ行くことになったんです。あれはオークスのあった日曜日のことでした。

 

お互いを「行けたっしょ!」「来週東京で会おうぜ!」「ダービー現地で見れるやん!」などと励まし合いながらWINS梅田に到着。PATで仕込んでいた馬券の結果を見つつ、ビッシュの取り捨て談義に花を咲かせていると後ろから気配が。

 

「あんたらこんなところでスーツ着てけったいやなあ!」

 

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そこには大阪特有の趣味の悪いヒョウ柄シャツを着た、ファンデーションで顔面真っ青のおばちゃんが立っていました。どちらがけったいやねん。

 

「就活の帰りなんですよ」と返すと「そおかあ!ごくろうさんやなあ!」と労いの言葉をかけられ、間髪いれず「君ら競馬詳しいんやろ!何番買えばいいか教えてや!うち競馬素人やからわからんねん!」と意味不明な質問。なんでWINSに一人で来てて競馬知らんのや。

 

すると僕の心中を察したのか、

 

「うちの孫がな、鉄緑会通っててん!洛南行ってて医学部目指してはるんよ、すごいやろ?」

「もうちょっとでそれが終わるからここで暇つぶししてんねんかあ」

「金だけはあるんや、この前なんてカジノで一晩で500万すったんやで」ガハハハッ

 

などといらない情報も含めていろいろ話してくれました。ちなみに鉄緑会は東大クラスの大学を目指す賢い子供たちが行く学習塾で、WINS梅田の隣にあります。

 

↓こういう位置関係

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まあおばちゃんが競馬素人だという理由がわかったところでどうでもいいんですが、「どこ受けてるんや?」「どこ住んでるんや?」などと根掘り葉掘り聞いてくるので、おばちゃんがいないときに「鬱陶しいおばはんやなあ」と二人で話す程度にはめんどくさかったです。これが噂にきく大阪のおばちゃんか。とんでもないモンスターだ。

 

オークスも終わり、取り捨てに散々悩んだあげく捨てたビッシュが来たことで馬券を外した僕たちはおばちゃんと一緒に打ちひしがれていたわけですが、おばちゃんが最後の質問を投げかけてきました。

 

「あんたら言葉が聞く限りこっちの子とちゃうやろ、どこ出身なんや?」

 

お前になんでそこまで話さなあかんのやと思っているともう1人が「ぼく石川っす!」。お前いいやつかよ、答えないとダメじゃん。

するとおばちゃんが「ちょっと待ってな!あんたは当ててみたい!」

 

お、なんか勝手にクイズ始めたぞ。まあ絶対当たらない。どうせ九州とか言い出すぞ。

 

「…あんた東北やろ?」

 

背筋に電撃が走った。そして僕の顔を見て「どうや?」とニヤッとするおばはんの顔をみてもう一度電撃が走る。

 

「よくわかりましたね!」と僕が面食らった表情で返すとおばちゃんは、

 

「だって顔白いもん」

 

なんやねんそれ。お前のほうがファンデーションのおかげですごいことになってるぞ。

おばちゃんは勝手にクイズを続ける。「ちょっと待ってな、県も当てるわ」

 

どうせわかりっこない。顔が白いというよくわからない質問で当てたんだ。どうせ東北でもない「新潟!」とか言ってバカ晒すだけだ。大阪人ならそれぐらいのオチを用意しているに違いない。

 

「岩手やろ」

 

思わず俺の額から汗が滴り落ちる。なぜわかったんだ。なぜ当ててしまうんだ。それでもお前大阪のおばちゃんか。

 

「なんでわかったんですか」

 

恐る恐る理由を聞く俺とどや顔のおばはん。それを呆然とした表情で眺める石川の彼。

横では最終レースにすべてをかけるねずみ色ジャンバーのおじちゃんたちの阿鼻叫喚が聞こえてくるが、俺の半径2mではもっと熱い勝負が行われている。さあ、おばちゃん!今度は納得のいく答えを返してくれ!

 

「うちも岩手出身だからなんとなくや」

 

鬱陶しい大阪のおばちゃんが実は同郷だったなんて世の中は狭いですね。(どういうオチだ)