漫田久子の備忘録

日常、競馬など

ウォシュレットが止まらなくなった事件を振り返る

久々に企画書以外の文章を書きたくなった。3月の弥生賞遠征とか有料配信に関する記事の続編をいまだに書けずにいるが、今日は9月の出張時に起きたとある事件を振り返る。

 

先日の天皇賞秋で5万円をすった馬券廃人の筆者だが、人並み以上に働いて馬券代を稼いでいる。ストマック師匠が「馬券を買うなら他人より働いて稼がなければならない」と語っていたがまったくその通り。新卒2年目で大した給料は貰っていないが、「働かざる者、馬券買うべからず」である。馬券を買う資格は保有している。

 

そんな私はよく出張に行く。年間でおそらく60日は出張が入っているが、今年の9月の大阪出張時に事件は起きた。

 

イベントのためとある商業施設に出向いた時のこと。仕事中だったが便意を催したので社員用の個室トイレに入った。ちょうど日曜日だったのでうんこを出しつつ仕込み馬券の結果を確認。関西出張に行くとエセ関西弁が出るバイリンガルの私は「うわあ、あかんやんけ」などと言いながら、-10kの馬券収支をしっかりと目に焼き付けしばしのリラックスタイム。一通り出し終えお待ちかねのウォシュレットタイムだ。

 

中学生の頃から人知れず痔に悩まされてきた私にとって、ウォシュレットは神と言って差し支えない。尻を拭けば血が出る生活に慣れていたので、初めてウォシュレットを使用した時は衝撃的だった。ウォシュレットを使いすぎて若干アナルが開発された感は否めないが。

 

神に開発されたアナルに神をぶっかけひとまず気持ちよくなったので、「さあ尻拭くか」と『止』のボタンを押したその時。神が止まらない。神は私のアナルに勢いよく突進を続ける。まさか…と思い何回も押してみた。ダブルクリックしたり長押ししたり色々試したが一向に止まる気配を見せない。額から汗が滴る。やばい、故障か?

 

考えられるのは『止』のボタンが潰れているか、トイレその物がセンサーの故障で壊れているかのどちらか。神がアナルに特攻し続けること1分、後者の可能性を考慮して『おしり』のボタンを押してみた。

 

知っている方も多いと思うが、『おしり』のボタンを2回押すと神が急にテクニシャンになる。中学生の恋愛みたいに一途に突進してくるばかりだった神が、突如48歳のエロおやじばりにリズムを刻みながら肛門を攻めてくるのだ。

 

押した結果、神は48歳のエロおやじになった。良し、これで『止』のボタンが潰れていることがわかった。なにも良くはないが。

 

テクニシャンな神に耐えられなくなった私は『おしり』のボタンをもう一度押し、一途な神に戻す。後はどうやって止めるか。しかし考えても考えても良い案が浮かばない。「どないしよ…」思わずエセ関西弁が飛び出す。頭を抱えた。かれこれ4分俺のアナルに神がぶつかり続けてる。なんとなく『おしり』を押し48歳のエロおやじにしてみたが特に意味はないので元に戻す。

 

というか本来ウォシュレットは一定時間を過ぎると勝手に止まるはずだが、と思ったが、よくよく考えると定期的に『おしり』を押していたのでなかなか止まらないのである。なるほど、と一人で納得したが、もう尻が限界でどうにかしたい。ふと後ろを見たその時。コンセントが目に入った。そうかこれを抜けば止まるのか。なんて簡単なんだ。

 

こうして5分に及ぶ戦いはあっけなく幕を閉じた。

 

緊急時に如何に機転をきかせるか、私に不足している能力を気づかせてくれた出来事だった(違う

競馬の予想は答えのない方程式を解くような物

このブログは荒れに荒れた七夕賞が終わった直後から書き始めた。こんなの当たるわけねえ、メドウラークなんて買えねえわ。くっそしょうもない米子Sでボロ負けするような馬が勝つから競馬は面白いよ。なんて思ってTwitterを見たら、141人の相互フォロワーの中になんと2人もメドウラーク本命で爆裂した人がいたんですねえ。素直にすごい。

 

そのうちのお1人の方のツイートを拝見したんですけど、ただただ勉強になります。絶対に合わない阪神外回りを使い続けてきた馬の福島替わりなんだから買い。それはそうですよねっていう感じです。まあそこまでの思考にたどり着けるかは、確かな観察眼や知識が必須になるわけでまた別の問題なのですが、こういう道理にかなった思考の組み立てが競馬の予想をする上でパンツを履くくらい重要。

 

タイトルにも書いたように競馬の予想は答えのない方程式を解くようなものです。この手の言葉と言うのは今まで多くの人が掃いて捨てるほど言ってきましたが、改めて声を大にして言いたい。言ってしまえばいきなり答えを空欄に書いても当たる物は当たるし、長々と数式を書いたのに外れるものは外れる。

 

しっかり式を書いて答えを導き出したのに、途中暗算でできる部分の記入を飛ばしてテストで減点された。皆さんは学生時代にこういった経験をしたことがないですか?僕はないような気がするし、もしかしたら地球上でそういった経験をした人はいないかもしれない(なんだそれ)(じゃあなんのくだりだこれ)

 

しかし僕が「予想は答えのない~~」で言いたいのはそういう所が大事だということです。答えの式が明確であれば明確であるほど、自分自身は納得して馬券を買えるし、今後の馬券にも生かしていけるわけですねえ。当てずっぽうで正解した数式の類題は次回以降おそらく当てられません。しかし過程がわかってれば当たる可能性が高まります。

 

競馬の場合レースにならないとわからない条件が多すぎるので、毎回すんなり行かせてもらえるわけではありません。ただ過程がわかってれば類題じゃなくても生かせるんです。例えば阪神外回りが絶対合わないという見解がそうですよね。類題じゃないところにも行かせる。

 

予想乞食の人達にもついでに言及しますが、人の予想に依存するな、するなら誰かを追いかけろと言われるのはこのためです。人の予想真似たとしても自分が買いたいなと思ったレースはまともに予想できないですよね?まったく自分のためにならないのでやめた方が良いです。仮に誰かの予想を真似て買い続けるなら、それはそれで効果があるでしょう。その人の競馬観を習得できる可能性がありますから。ただやるなら一貫してやり続けないと意味がないです。やるなら根気強さが重要。

 

今回の七夕賞単勝万馬券が2頭も馬券圏内に入る珍事でしたが、こういう出来事はこうして競馬のいろはを見つめなおすいい機会なのではないでしょうか。以上

馬券があるから競馬は面白いと再確認した日本ダービー

今年の日本ダービーは鞍上福永祐一ワグネリアンが優勝した。自分のことを昔からフォローしてくれている人は知っていると思うが僕は福永が騎手の中で1位2位を争うほど大好きだ。世間の評価とは対照的に騎乗技術をかなり評価しているし、ファンサービスなどに表れているような彼の人間性には感心させられる。

 

福永の騎乗を一言で表すと「理詰めで乗る」だと思う。実はかなりクレバーな騎手で、しっかりとした位置取りで安定して騎乗馬を上位に持ってくるし、警戒してる馬が馬群にいるときはサッと蓋をしたり嫌らしい部分も持つ。人気馬を飛ばすこともしばしばだが、それはそれで彼らしい。理詰めで乗るからこその弱点だと思うからだ。

 

福永自身が語っているように、日本ダービーは苦い思い出ばかりが残り、これまでチャンスと目されていた馬を飛ばすこともよくあった。しかしそれらの馬がいたから今回のワグネリアンの勝利があったと僕は思っている。本人の話を聞いたわけでもないので想像の範囲だが、過去の経験が今回のレース運びにつながった部分もあるだろう。天才福永洋一の息子というだけで親の七光りなどと野次られた福永が、父も成し得なかったダービー制覇という偉業をやり遂げ、男泣きする姿はぐっと込み上げるものがあった。

 

その最中、僕の横で競馬中継を見ていた母の3連複が当たった。100円10点買いの1000円で50万の払戻。意味がわからない。しかもそれが僕の口座に振り込まれるから余計に意味が分からない。さらにその50万をコンビニで引き出し母に献上する地獄みたい作業が待っているので全く意味が分からん。せっかくのいっくんダービー制覇に水を差されたなと一人で不貞腐れ…ることはなかった。びっくりするくらい不貞腐れなかった。むしろ清々しくて、母の的中をツイートしてる感もボロボロ泣いていた。(馬券を外した悔し涙ではない)

 

その時僕は思った。金銭的にはこんな生き地獄みたいな環境下なのに、好きな騎手のダービー制覇を心から喜べるってすごいことだなって。競馬ってすばらしいなって。だけどそれは競馬のギャンブル面を否定しスポーツ面を不自然に肯定するようなよくある意見ではなく、ギャンブル面があるからこそ生まれるものだと再確認した意見である。

 

例えば映画タイタニックを見てボロボロ泣いたとしよう。しかしそこには損得勘定が一切ない。しかし競馬で泣くというのは必ず自分の金銭面における損得勘定が介在した上での現象だ。それって競馬にしかない状況なのでは?よりそのシチュエーションを深く享受するためのスパイスになるのだ。

 

競馬自体は10年近く見ているが馬券は20歳から買い始めたので、今年で馬券歴は5年目。それでもいままでそういった感情に気づくことはなかった。自分にとってかけがえのないレースになった。やはりダービーは素晴らしいレースだ。

「にわか競馬ファン」が害悪な理由

ちょっと前にパドック屋さんとかいう馬鹿がウマジョに向けて「現役時代を知らないにわかの分際でスペシャルウィークが死んで悲しんでんじゃねーよwww目薬www小娘www」的なツイートをして炎上しました。今回はそれをテーマにしようと思います。

 

パドック屋さんというおじさんはけっこう前から、「学生時代友達がいなかったおじさんが、Twitterでちょっと人気になって調子乗った結果くそつまらんネタツイートをしてすべりまくり痛キャラの妖怪と化してる」ということで有名で、僕もこのおじさんを煽りまくった結果ブロックされています。炎上するのも時間の問題だったんでまあするべくして起きた炎上かなと思います。

 

僕は正直その炎上の内容についてはどうでも良くて、題名の通り「にわか競馬ファン」が害悪な理由について考えていこうと思います。というのも僕自身、何についてもにわかファン的な人種が嫌いで、ちょっとパドック屋おじさんが言ってる意味もわかる気がしてならないのです。ただ「漫田もか、炎上させたろwww」的な感じになるのは勘弁というかちょっと誤解があって、ある条件さえクリアしてれば僕はそういった人たちに対して何1つ嫌悪感を持ちません。

 

その条件とは「ちゃんとその対象が好きかどうか」です。ファンなら好きと思いがちですけど実はそうでもなくて、「みんなが見てるから」「周りがやってるから」などという理由で興味を持つミーハーは、会話してると別にそこまで好きじゃないという本音が見え隠れすることが多いんですよね。競馬場でウェイウェイしてる大学生グループとかがわかりやすい事例でしょうか。彼らからはギャンブルをしてる俺かっけーみたいな幼さを感じてなりませんし、それ以上でもそれ以下でもない存在に思えます。

 

ここからは更に一歩進んだ話になりますが、本当の意味で競馬が好きなら他のファンへの配慮が行動に表れると思っています。1人でも多く席に座れるように無駄な席取りはしないとか、変な騒ぎ方をしないとか、ルールを破った振る舞いをしないとか。要するにしきたりとか嗜み方を考慮した行動ができないやつはファンではないのです。例えばグルメ通の人たちはテーブルマナーとかお店でのマナーを熟知していて、一流の飲食店はそういう人たちを選んで店に入れますよね?一見様お断りのお店なんかがまさにそれですが、つまりは他の客に迷惑をかけないように、他の客がしっかり楽しめるようにその空間を一緒に作れる人を選抜するシステムです。これって競馬でも同じことを言えると思います。

 

競馬が好きな人はそのことをもっと深く知りたいという意欲に満ち溢れていると思います。そういう人たちは、知識を深める過程の中で多くのことを吸収すると思うし、そこでマナーとか配慮するべき点を身に着けていくと思うんですよね。だから競馬歴が浅いとか知識がないからとかでにわか認定するのは違うんじゃないかと。結局その物事に対する情熱の傾け方で決まってくるのです。今までいろいろ考えに変化がありましたが、これが現時点での僕が考えるにわか論です。

 

じゃあ今回の炎上騒ぎはどうなのか。結論から言うとあのウマジョはにわかじゃないと思います。ウマジョは声優らしくて、役作りのために実際にスペシャルウィークに会いに行き、かなり感情移入していたようです。情熱に溢れていますよね。それを小娘呼ばわりしたおじさんが100%悪いですし殺害予告されてもしょうがないですね残念。お前が害悪だおっさん。

 

この手の批判はこれから太客になるポテンシャルを秘めているファンを離してしまう可能性がありますし、かなり害悪ですよね。JRAは営業妨害で訴えていいんじゃないですか。

「うまカメ」とかいうやつが競馬場でウマジョを盗撮してた件について

うまカメとかいう自称「私は馬の美しい姿を撮るために競馬場に来てるピュアな競馬ファンです」系バカが、競馬場でウマジョを盗撮したとしてTwitterで炎上しています。「この事件おもしろすぎワロタwww」ということで関連ツイートを追ってたら、僕のことをフォローしてくれているウマジョが被害者だったようなので、他人事とは思えず言及しようと思います。まあ盗撮はただの犯罪なのでそこをあえて自分が糾弾しようとは思わないので、別な視点から切り込みます。

 

まず年間回収率プラスの天才馬券師である私からすると、競馬場に金銭欲以外の欲求を持ち込んでるやつは論外なんですよね。僕は現地に参戦するときは必ず早朝マスターベーションを敢行します。そもそも競馬場に行く時点で煩悩にまみれた人間なので、無駄な煩悩は持ち込まないのが鉄則。大学時代はほぼ毎週競馬場に行ってたので、必ずマスターベーション徹マン(夜通しセックス)で性欲を解消していました。性欲なんてそれだけで解消できますからね。現地で性欲と言う雑念に悩まされて気が散り金銭的に逝くよりは、事前に性欲を解消しイく方が遥かに作業効率がいいわけです。あとは食欲。朝ごはんは必ず食べます。脳が働きますし、食欲で気が散る心配がないですからね。競馬場でプロフェッショナルであるには、この原則を当たり前のようにクリアすることが必要です。

 

それに比べてうまカメ。競馬場でウマジョを盗撮し、それをズリネタにして性欲を解消していたなんてとんでもないやつですよ。そもそも競馬場で一眼レフ構えてるやつは信用してないですからね。馬券購入者というクズの肩書を合理化するために、「自分は馬券ファンではなく競馬写真ファン」とかいう苦しい言い訳をするバカか、うまカメみたいにウマジョや可愛い芸能人を盗撮してズリネタにする変態が9割。さすがに京都競馬場飯島直子似の美人お姉さんの谷間を見たときはオカズにしてしまったけどそんなの不可抗力ですからね。一緒にしないでいただきたい(キリッ

 

あと言っときたいのが、馬券上級者にアイドルファンやAV女優ファンが多いのも因果関係ありますよ。みんなそういうとこで程よく性欲を発散してますから。そして無駄な煩悩を持ち込まない。できる人は自然にそういうことができてるわけですね。

 

まあここまでは前座で真面目に書いていきますけど、僕はこの事件かなり由々しき案件だと思いますよ。普段ウマジョを馬鹿にした発言が多い僕ですが、実際女性ファンが増えているのは競馬界にとって良い傾向だと感じてます。「漫田久子氏ね」「漫田偉そうにうぜえな」「つまんねえお前」「未成年の僕らをいじめるな!」などと理不尽な批判を受け、よくわからない雑魚アンチからブロックされてますが、パフォーマンスの部分も大きくて本音ではそんなこと思ってないということも実際多いです。まあ未成年で親の金で馬券買ってるクズは死んだ方が良いというのは一貫してますが。そうした中でも女性ファンが増えてるのは良いことだと思うというのは隠された本音です。しかしこのような事件があるとやはり女性ファンは来なくなります。そもそも男9割の鉄火場ですし、女性ファンが溶け込みやすいようにUMAJOスポットなるものをJRAは企画したわけですが、そうした努力も水の泡ですよね。漫田激おこぷんぷん丸です。

 

競馬場、多種多様な楽しみ方があって良いと思いますけど、鉄火場という本質を忘れてはならないんじゃないですか。無理やり合理化していた結末が今回の件につながったのではないかと僕は思います。以上。

中山遠征記(WINS浅草編)

土日を利用して東京に行ってきた。

 

朝5時に目覚ましをセット。予定通り起きるも要領の悪さを露呈し、始発の新幹線30分前に自宅を出発した。これはまずいと多少競歩気味で新幹線の最寄り駅へ向かう。しかし今の岩手は雪・アイスバーンでこの上ない道悪である。思う通りに脚が進まない。5分ほど全力で歩いたが間に合わないと確信しタクシーを探すことにした。

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しかしこういう時に限ってなかなかタクシーは現れないものである。3分ほど歩いたが一向に現れる気配はない。もう始発はダメか…そう諦めかけたその時、前方から1台の空車ランプを点したタクシーが!

 

「に こ に こ タ ク シ ー」

 

にこにこタクシーキターーーーー!全然見たことないタクシー会社だけどこれは神の恵みである。すかさず手を挙げ運ちゃんとアイコンタクト。運ちゃん静かに頷き車を停める。運ちゃん、思った以上ににこにこである。おそらく深夜からの勤務で早朝は疲労のピークだろうがかなりのにこにこでこちらまで笑顔になる。駅まで行くように告げると運ちゃんがにこにこしながら右折レーンと直進レーンを跨ぐように赤信号で停止し、「お客さん、どっち行きましょうか?(笑)」と聞いてくる。いや、それはお前が決めてくれという言葉を飲み込み、右へ進むよう告げる。乗車1分でイライラし始める俺を尻目に空いている道路を快調に飛ばす運ちゃん。日中なら10分はかかる道程を5分で着いてくれた。ありがとう。

 

会計で運ちゃんが「領収書の名前どうします?」と、領収書を切る前提で聞いてくる。いやいやこのラフな格好で出張なわけないやないかーい!とツッコミたくなったが無理もない。多少老けてるとは言え推定23歳ぐらいに見える青年が、まさか始発の東北新幹線に乗り込み上野で下車し銀座線に乗り換え、浅草で下車し浅草寺花やしきを通り過ぎWINSへ向かうなど想像するわけがない。東京到着後の最初の目的地がWINS浅草である。そんなバカな話あるはずがない。会社名で切ってタクシー代浮かせればよかったなという思いに後ろ髪をひかれつつ、しっかり20円のお釣りをいただいてタクシーを降りた。

 

何やかんやで上野に着きそこからの動きはまるで地元民である。一切駅表示を見ることなくスムーズに銀座線に乗り換え。いざ悪魔城へ。

 

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浅草で下車すれば後はいつものルーティンである。出口はあえて雷門から遠い出口を選ぶ。そして某ビールメーカービルの排泄物を模したと言われる金のオブジェを拝み馬券の好成績を祈る。隣には男性器を模したと言われる電波塔が見え気持ちは昂るばかりだ。

 

あとはWINS浅草(以下悪魔城)を目指すだけだが時間は9時。馬券発売開始が9時半なので少々時間がある。こういう時は浅草寺でベンチに腰掛けボーっとするのが良い。予想は前日にしてあるので焦って新聞の馬柱を見る必要もない。心の余裕も馬券で勝ち組になる必須条件だ。今頃汚らしいおっさん共(以下魔物)は東スポなどのしょーもない情報量の紙切れに無駄金を払い、あーだこーだぶつぶつ文句垂れていると思うと少々可哀そうになってくる。この時点で勝負は決まっていると言ってもいい。そう思いながらベンチに腰掛け発売開始時間を待つ浅草寺はなかなか乙である。

 

そもそも私が悪魔城をここまでボロクソ言うのには昨年10月の因縁があるからである。当時私は3連休を利用し毎日王冠を観戦しに東京遠征を敢行した。同い年の競馬仲間である錦織圭似の大阪人と、静岡から来たマックスむらいと共に94年会なる同級会を開催し非常に楽しい一時だった。

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ちなみにマックスむらいが連れてきた1歳年下の風俗狂いも一緒に楽しい一時を楽しんだわけだが、毎日王冠の翌日、マックスむらいと風俗狂いと私で悪魔城を攻め落とすことになった。毎日王冠で◎マカヒキ単勝50kを含む10万負けを記録していた私にとっては負けられない戦いである。並々ならぬ覚悟で悪魔城へ向かった。

 

しかし悪魔城でマックスむらいと風俗狂いと合流した私は散々だった。正午を前に5万負け。東京遠征合算で新卒社会人の手取りと同等の額負けている。当時の私は馬券で非常に潤っていたがさすがに焦る負け方である。というか今冷静になって見直すと負けすぎだ。金銭感覚が狂っている。そんなに私だから普段買わない新馬戦のワイド1点5倍に1万円投資である。頼む頼むと祈るように見つめたレース。結果は的中だった。5万円の払戻である。時すでに遅し感はあるが嬉しくないはずがない。マックスむらいと雄叫びをあげ歓喜に沸いた(風俗狂いはネカフェにJRA公式馬柱をプリントしに行くという謎の奇行をしていたためいなかった)わけだが、そこでいきなり怒声が飛んできた。

「そんな安い馬券を当てて喜んでんじゃねえええ!!!!」

私とマックスむらいは虚を突かれ目が点になる。決して安くはない馬券を当てそんなことを言われるとは思わなかった。まあたしかに馬券下手くそな魔物たちがくそみそにやられているとは知らず配慮が足りなかったかもしれないが、あまりの言い草である。その時私はこの魔物たちに帯封を見せびらかし卒倒させることを決意した。下級民族に選ばれし上級競馬民の格の違いを見せつける。その復讐戦の舞台が始発で向かった悪魔城なのである。

 

悪魔城に向かう私の足取りは軽い。正直まったく負ける気がしない。腹ごしらえに悪魔城向かいのすき家に入ったが相変わらず外国人店員しかいない。実家のような安心感が私を落ち着かせる。そこに汚らしい魔物が入ってきた。メニューを広げ出されたお茶を飲む。お茶を飲み干しメニューを閉じ当たり前のように店を出る。面食らう私と慣れた様子でコップを片付ける店員。これまた実家のような安心感である。そんなほっこりする時を経て悪魔城へ到着した私は、慣れた様子で2階の100円単位売り場に。ここが因縁の場所である。財布から15kを取り出し早速阪神1Rを購入した。

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阪神1Rの1番人気は武豊騎乗のグアン。武幸四郎調教師初出走馬に兄が乗り勝利をもたらす。そんな甘い話があってはならない。ただ他馬との比較で切るわけにはいかなかったので、大外メイショウサンアイを本命にしそこからグアン含む3頭に流す3連単に決めた。メイショウサンアイはダート替わりがすごく合いそう。母父アフリートのディープ産駒というのもなかなかそそられる。かなり自信があった。

しかしレースは大きく期待外れ。内枠3番の浜中俊がスタート直後に落馬しカラ馬がレースをぶち壊す。特にメイショウサンアイは終始絡まれて4コーナー手前で大失速。ついてなさすぎる。結局グアンが勝利し競馬は甘いスポーツだと証明されてしまった。見事なまでの逆神で顔から火が出る恥ずかしさだ。

ちなみに阪神現地ではグアン、武兄弟の勝利が多くの人に祝福され、だいぶ温かい空気だったようだが悪魔城にそんな空気は存在しない。終始「死ね」「失せろ」「邪魔だ」「お前が勝っても意味ないだろ」などカラ馬、グアンに対する罵声が飛び交う。またこれもわびさびだが(違う)、鉄火場とは何なのか深く考えさせられる場所だとしみじみ思う。

 

その後阪神2Rを外した私は悪魔城から退出した。完敗である。花やしきから聞こえる笑い声が、完膚なきまでに叩きのめされた私を魔物たちが笑っているかのように思わせる。最近発掘された「十二階」こと浅草凌雲閣の遺構を見に行ったが、関東大震災で崩れ落ちたその姿はまるで今の私を映し出しているかのようだった。再起を誓いWINS錦糸町へ向かう。(続く)

 

 

仕事帰りにローソン寄ったらATMの前に1万円札が落ちていた話

ブログを書き始める前にオナニーをしようとしたら、DMMアプリの謎改悪アップデートが始まり、購入済み商品が表示されない非常事態が発生した。女性の方にはわからないだろうが、これは我々オナ猿にとって死を意味する。なぜなら「購入済み商品が表示されない=動画が再生されない」からである。私は憤慨して、DMMにクレームを入れ今日のブログもDMM運営への怒りを書き綴ろうと思ったが、近場にあったものでオナニーしたところどうでもよくなったので予定通りの内容でブログを書こうと思う。

 

今日の仕事終わり。木曜日から長期出張なのでその前に散髪しようと床屋に向かった。しかし着いて見ると臨時休業。わざわざ雨の中を歩いてきたのでこのまま真っすぐ帰宅するのも嫌だし、近くのローソンへおやつを買いに行った。お目当てはエッグタルト。ローソンでバイトをしていたときは休憩時間に必ず買って食べていたほど大好物で、この時期しか食べられない限定商品だ。自分と母親の分を1つずつ買い、ついでにLチキの新フレーバーも購入。これで夜ご飯まで大丈夫だ!(夜ご飯までは30分しかない)と店を出ようとしたが、「暇だし船橋でも買おう」と思い立ち、入金のためATMへ向かう。今日は中野省吾さん大活躍かなあなどと妄想し、さあ、今日の軍資金4万円をATMに入れようと財布から取り出したその時。下からなにか視線を感じる。なんだと思いその方向に目を移すと奴がいた。そう、諭吉だ。もちろんネコババなんてする気もないので、「なんか1万円札落ちてましたよー」とパートのおばちゃんに渡す。ありがとねー。これにて一件落着。

 

で済んでしまう話なのだがこれはあくまでも前フリである。

僕の今の馬券のレートと言えば平気で1Rに1万円を使い、3、4万円負けることもざらである。まあそれでも長期的にはプラス収支だしこのスタイルもなかなか良いなと思っているが、馬券を買っている間は1万円の価値が自分の中でインフレしているような金銭感覚の狂った人間であることは疑いようのない事実だ。そんな人間がだ。ATMの前に落ちている1万円札を見たときに条件反射で「あー、1万円札が落ちてる。もったいない。落とした人かわいそうだ」と思ったのである。その時はその感情に対してなにも思わなかったが、Lチキを頬張る帰り道になにか新鮮味を感じてしまった。「自分の中にはまだ1万円をもったいないと思える感覚があるのだ」と。競馬以外の趣味がなく出費がほとんどないため気づかなかったが、思い返すとたしかに競馬以外で平気で1万円札を使う機会はなかなかない気がする。

 

ギャンブルは金銭感覚をおかしくするものだしうまく付き合っていかないといけないのは議論しつくされたことだと思うけど、僕の感覚値で言えば「競馬は競馬でそうやって楽しめればいい、普段の生活を慎ましくすればいい」と割り切ってる人の方が多い気がする。僕も実際そっち派で、他人に迷惑かけないという前提ならそれで問題ないと思う。しかし今日の経験はその考え方すらも間違って見える新鮮さがあった。高レートで大金を得ることだけが競馬ではないと。お金の大事さを考えながらちびちび買う馬券もまた一興。そう思った。

 

ちなみに今日は船橋で4万すりました。