漫田久子の備忘録

日常、競馬など

燗酒飲んで西野カナ聴けば大抵の悩みが消える

燗酒を2合飲むのが日課である。好きな銘柄は神亀、辨天娘、奥播磨るみ子の酒、竹鶴…挙げればキリがないが、仕入れてきた1升瓶のコレクションの中からその日の気分に合わせて酒をチョイス。実家暮らしなので母の手料理を肴にちびりちびりと酒をすする。酒器はもちろん平杯。香り・旨みを存分に感じられる平杯は燗酒を楽しむのに最も適している。基本的においしい燗酒を飲める居酒屋にしか入らないし、どんな時でも一杯目から燗酒をすする。すべてを忘れられる至福の時間だ。同世代の中では間違いなく先んじてこの感覚を得られた幸福感はそこはかとない。一生かかっても理解できない人がいるのだから。

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僕の酒コレクションたち。

そんな燗酒を飲む僕にとって切っても切れない相棒がいる。その名もちろり。燗をつけるための酒器だ。僕はさらにこだわって錫(すず)製のちろりを使う。熱伝導率が非常に高く、湯煎で短時間に燗をつけることができる。アルコールが飛ぶのでできるだけ早く加熱しないとせっかくのおいしい酒が台無しになるので、僕みたいな人間にとってはなくてはならない存在だ。「キャメロン・ディアスと結婚」or「ちろり」の2択を迫られたら、もちろん「キャメロン・ディアスと結婚して、彼女にちろりを使って燗をつけてもらう」という選択肢を選ぶだろう。それぐらい大事。

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相棒のちろり。

熱しやすく冷めやすい錫製ちろりは僕を客観的に見せられている気がしてならない。自分自身非常に熱伝導率が高く、それ故に失敗・後悔したことも数知れず。熱湯に浸かるちろりに自己投影する姿はあまりに病的で気持ち悪いが、ここから感じ取った教示は割と深イイ。

 

ちろりをただ熱湯に浸けとくと中身の酒は適温を超え台無しになってしまう。燗冷ましなんていう技もあるけど、意図しない燗冷ましは決まっておいしくない。これは怒りにまかせてぶちギレ、冷静になった途端に大反省タイムが訪れるのと同じやな。かといって熱くなりすぎるのを恐れて早めにあげると人肌燗ぐらいの何とも中途半端な燗酒ができあがる。これは臆病者のチキン野郎が思うことに対し何もアウトプットできず、いつまでもモヤモヤが残るあれと同じやな。では意図した温度で最高のタイミングでちろりを取り出したら。思わず笑みがこぼれる最高の燗酒が出来上がる。何にでも最高のタイミングが存在する。

 

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写真はキャメロン・ディアスちゃん。

どんなに最高の酒でも自分がタイミングを逸することで台無しになる。自分がどんなに最高な人間でもタイミングを失えば何もかも失う。こんな教示を燗酒から得たのである。酒と僕らが違うのは、熱湯から飛び出すタイミングを自分自身でコントロールできること。自分の行動次第でおいしい酒にもなるしまずい酒にもなる。

 

僕はジャズ喫茶みたいなところでレーズンやナッツをつまみながらウイスキーを飲むのも好き。やっぱり音楽と酒っていいよね。歌詞がある曲は感情移入してしまいストレスになるらしいが、ここは大して意味がない西野カナでも聴きながら辨天娘をすすろうと思う。