漫田久子の備忘録

日常、競馬など

最強の酒の肴「ブリのあら炊き」

僕が学生時代、京都で一人暮らしをしていた時に、週に1回は必ず作っていた料理がある。ブリのあら炊きだ。家の近所にあったイズミヤに夜8時くらいに行くと、必ずおつとめ品のブリのあらが売られていた。大量に入って300円もしないくらいの価格だったと記憶している。なんでこんな最強の食材が売れ残っているのか毎回不思議で仕方なかったが、母と行ったスーパーでお菓子を買ってもらった小学生時代のようなウキウキした気持ちで、30%引きシールが貼られたブリをカゴに入れていた。

 

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写真は小倉優子ちゃん。

もちろんブリをただ煮ただけではおいしくない。京都は九条ネギが安く手に入るので普段はそちらを買うことがほとんどだったが、ブリを買うときだけは必ず白ネギを購入。青い部分を使うためだ。そこにしょうがも加え最強の布陣がカゴの中に出来上がる。青物(ブリ・ヒラマサ・カンパチの総称)特有の生臭さが消え、おいしいあら炊きを完成させるには外せないメンバーだ。

 

家に食材を持ち帰り早速調理開始。さっさと煮込んでビールと一緒に流し込みたいところだが、丁寧な下処理は忘れない。湯引きを施し、生臭さの原因になる血合いをしっかり洗い流す。これを疎かにしてしまうと、いくら完璧な味付けでもダメになる。

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写真は小倉優子ちゃん。

湯引きが終わった頃に大体ビールが待てなくなるので、一本目を開けてキッチンドランカーと化す。酒はケチらないので発泡酒なんて絶対買わない。ビールはエビスビールとオリオンビールの鉄板コンビと決めている。最初はオリオンビールから。キンキンに冷やしたスッキリめのビールが喉を潤す。たまんねえ。つまみはこれまた鉄板。天かすにごま油、塩、ネギ、七味をかけ和えたもの。マジで何にでも合うし簡単だからぜひ試してほしいが、これだけであら炊きの完成を待たずして1缶空いてしまう。ついついエビスに手を伸ばしてしまうが、至福の時間に期待を込め我慢。

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写真は小倉優子ちゃん。

湯引きをしたブリを再び鍋に戻し、酒・醤油・みりん・はちみつ・昆布だし・ねぎの青い所・ショウガをぶっこみ、あとはひたすら煮込む。これだけで御馳走が完成するんだからやめられない。ただこの調味料もこだわりがある。酒は絶対料理酒なんて使ってはいけない。舐めてみればわかるが、「料理酒」として販売されているものは総じてまずい。単体で舐めてまずい酒が料理にいれておいしくなるわけがない。絶対に飲んでおいしい日本酒を使わなければならない。しかも温めておいしい酒。加熱しない料理に酒は使わないのだから、冷やしておいしい酒ではなく燗酒としておいしい酒を使うべき。獺祭ではなく剣菱を使うべき。大学生の財布では料理酒に剣菱なんて上等すぎるから、僕は安酒の中で割と安定している菊正宗の2Lパックを使っていたけどね。水なんていらないから豪快に鍋にドバドバと注ぐ。これがうまさの秘訣。


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30分くらい弱火で煮込めば完成。正直煮崩れしてしまうけど、味がしゅんでるので酒の肴にはこれぐらいがちょうどいい。ごはんに乗せて食べるにもちょうどいい。ああやっと完成だ。エビスを開けいよいよ本番開始。濃い味付けのブリにエビスのしっかりとした味わいが負けない。だけど喧嘩するわけでもなくしっかりマッチする。ビールはやっぱりエビスだな。至福の時間があっという間に終わっていく。

 

この前スーパーに行ったらブリのあらが売られていたので、こんなことを思い出しながら久々にあら炊きを作ったわけである。相変わらずうまかったが、今は燗酒という最高のパートナーを習得したのでついに死角がない。結局燗酒が最高。


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