漫田久子の備忘録

日常、競馬など

好きな作家の話でもして気を紛らわすブログ

かなり久々のブログ更新。気が付けば2月がもうすぐ終わろうとしているが、この1か月は精神がひたすら壊れていた。「こいついつも病んでんな」と思った人もいるだろう。そう思われても無理はないが、今回はマジで洒落にならないくらいショックな出来事があった。時期が来たら近い人には真相を語ろうと思う。気を紛らわすために死ぬほど働いて気丈に振る舞っていたが、感情と実情のギャップで壊れてしまった。今日は憂さ晴らしもかねてキーボードを入力している。

 

とは言え書く内容もあまりない。ストレス発散のために無意味な散財で30万円失った話を書こう、と思ったが中身がまったくないのでやめた。好きな作家の話でもしよう。

 

僕は小学校の時から新聞を読む習慣が身についていた。きっかけはあまり覚えていないが親に読まされるわけでもなく勝手に始めた日課だったのは覚えている。初めはスポーツ面を読むことからスタートし、次に1面、社会面と読むページを広げていくうちに、高校時点で全ページを読むようになった。そのおかげなのか、中学校の社会のテストで必ず出てくる時事問題は毎回全問正解だったし、国語・現代文に関してはまったく勉強していないにも関わらずいつも模試で好成績をあげることができた。他の教科はからっきしだったが。

 

中学になると小説も読むようになった。ジャンルは様々だがバイオレンスなものからファンタジー系まで幅広く読んだ。

 

過激なジャンルでは「悪夢シリーズ」でおなじみの木下半太氏を集めていた。「殴り合いの時は顎を狙うと効果抜群」という豆知識などを得ることができ、実生活に役立てていた。などという冗談はさておきストーリーが単純に面白かった。「え、そこでそうなるん?」と、1冊読み終えるまでに100回言ってしまうのが木下作品の醍醐味。起承転結の転が強烈すぎるのだ。アウトローな性描写も中学生のあそこには最高にイイ感じで、思い出深い作品が多い。導入としては映画化もされた『悪夢のエレベーター』がおすすめである。密室のエレベーターに閉じ込められた個性豊かな登場人物の描き方、そもそもなんで閉じ込められたのか、そこからのどんでん返し…読んでて全く飽きることのない名著だと思う。普段読書をしない人でも笑いながら読めるのでお買い求めはお近くの書店で。

 

ファンタジー系だと断然万城目学氏が好きだった。万城目作品は僕の人生に大きな影響を与えたと言っても過言ではない。ほとんどの作品が映像化されている(なお映像化した作品は酷評されることが多い)ので知っている人も多いと思うが、奈良を舞台にした『鹿男あをによし』や、京都が舞台の『鴨川ホルモー』、大阪が舞台の『プリンセストヨトミ』など、関西が題材に取り上げられることが多い。これらの本は文庫まで待てないのでハードカバーを購入していた。それくらい毎回楽しみだった。

 

万城目作品が僕の人生にどのような影響を与えたかと言うと、関西の大学に行くと決めたのはこれらの小説を読んで世界観に引き込まれてしまったからだ。ホルモーの試合が行われるあそこの寺はどんな場所なんだろう。お好み焼き屋がある空堀商店街に行けばセーラー服を着た男子中学生に会えるんだろうか。奈良に行けば鹿と喋れるの?

 

万城目スポットにはそんなウキウキした気持ちをカバンいっぱいに背負って足を運んだ。大体の場所は期待通りかそれ以上の場所だった。『プリンセストヨトミ』に出てくる空堀商店街は最高だった。映画のロケ地にも行けたし、想像以上に雰囲気が良い商店街に興奮した。唐突に現れるスーパー玉出の蛍光色の看板なんかも実に味があった。ツタが生えた古民家を再利用した喫茶店だったか雑貨屋も、雑然とした大阪を忘れさせる異世界だった。

 

と書けばキリがないが、好きな本の思い出を書き綴っている間は嫌なこともすっかり忘れていた。また読書でも始めようかな。万城目作品のお買い求めはお近くの書店で。